食べ物記者 齋藤訓之

農業、食品、外食に関するビジネスの記者・編集者、齋藤訓之(さいとう・さとし)のWebサイトです。

食品業界のしくみ

食品業界のしくみ

図解雑学シリーズ
齋藤訓之
ナツメ社 2010年6月
ISBN978-4-8163-4913-3

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《目次より》

はじめに

第1章 食品産業とは

 食品産業の定義
 食品工業を中心に、広く食品流通にかかわる全体を扱う
 食物に独自の価値を付加する食品工業
 事業所数、従業者数は国内工業で最多
 食品産業の全体像
 日本の食品メーカーは国内向けの事業から海外事業へ向かおうとしている
 需要の多い商品から多角化した大手企業
 海外事業の本格化とM&Aがさらに進む
 食品産業のはじまり
 食に関する仕事は長い歴史を持つ
 人々の日常の糧と為政者向けの贅沢品
 早くから米流通が発達 江戸期に産業化始まる
 江戸期の食品産業
 大消費地と物流拠点がそろって成長が始まった
 大消費地の江戸と物流の中心地大阪
 重要な輸出品目だった北日本の海産物
 食品産業の近代化
 商品の多様化と物流の改善で新しい発展へ
 食の洋風化が始まり、食材と商品が多様化
 びん詰・缶詰が登場。輸送力も飛躍的に増進
 近代食品産業の発展
 自然科学の成果で品質が向上
 技術、物資、市場 3つがそろって発展
 戦後食品産業の多様化
 商品が多様化する一方、家庭のハードの進歩で新時代へ
 再度の洋風化の波、新しい食文化が上陸
 コメの普及と家庭の電化で独自の食文化を形成
 ハイレベル化する消費者の要求
 安全、健康、珍しさを求める新しい消費者の時代
 科学的な産業のつまずき
 安全、健康、珍味が万民のものへ

 コラム
 ハイテクは堂々と見せたい

第2章 原材料の生産と流通

 食品の原料は輸入が主体
 輸入相手国の分散と、食品輸出増が課題
 日本は世界最大の農産物輸入国
 国際競争力を高め、輸出にも注力が課題
 穀物・砂糖
 穀物や砂糖原料のほとんどは輸入でまかなう
 コメは国産、小麦は9割を輸入
 穀類と粗糖は価格変動が大きい
 野菜
 国産でまかなう量が多く、海外産が量と価格の安定に貢献している
 国産は産地化で安定供給体制作る
 価格と量の安定を補完する海外産野菜
 乳・乳製品
 飲用牛乳とバターは国産がまかなうが、チーズは輸入への依存度が高い
 飲用とバターは国産、チーズは輸入が多い
 飲用減少と経営難で国内酪農は衰退傾向
 食肉 1 概況・牛肉
 国産肉の流通多いが、食肉加工では輸入肉を多く使う傾向
 牛・豚は半分が輸入、鶏肉は国産が主体
 米国は穀物肥育、豪州は牧草飼育
 食肉 2 豚肉・鶏肉
 生産の効率化と防疫・衛生の向上で価値高める国産豚・鶏
 防疫・衛生の向上で価値を高める国産豚
 高効率生産を確立し、ブランド化の時代へ
 水産物
 マグロやエビをはじめ多種多量の水産物を輸入している
 日本は世界最大の水産物消費国
 調理師やすいものに人気が移っている
 スパイス・ハーブ
 食品消費の多様化とともに使用量が増える
 年間約5万tを輸入。今後も伸びる可能性
 ハーブの流通はフレッシュが定着
 茶・コーヒー
 流通に独特のノウハウと設備が必要な嗜好品
 流通によって価値を増す商品
 需要と流通の形は変わりつつある
 食用塩
 専売制廃止で多彩にさまざまな種類の塩が参入
 国産の海塩はシェア8割。岩塩は主に工業用に使う
 専売制廃止で多様化。再生塩の人気も増す
 素材系の企業の傾向
 巨大企業がそろうが、消費者との遠さ、コストプッシュの打開が課題
 BtoB型の装置産業。他社との連携がカギ
 商品の多様化や経営統合で対応

 コラム
 コシヒカリ後のコメ

第3章 現代の加工食品

 うま味調味料
 「うま味」は日本人が発見した人間の第五の味覚
 第五の味覚「うま味」は日本が発見、工業化
 イノシン酸なども日本の研究者が発見
 カップ麺
 最初のカップ麺は、即席麺の成長鈍化を打破するための国際商品として開発された
 カップとフォークで世界戦略商品へ
 新機軸入れた製法と独自の販売戦略
 カレー
 “国民食”の源流は海軍。日本人向け商品として進化を続ける
 軍隊の食事だったカレー。コメ増産で家庭料理へ
 対象とシーンを広げ“国民食”として定着
 ふりかけ・米飯調味用食品
 米飯食普及で伸び、米飯離れで低調となり横ばいが続く
 子供に受け、大人向け商品で復活
 米飯調味用食品が米離れを止められるか
 ケチャップ・マヨネーズ
 戦後の新しい食生活と、容器の革新で飛躍
 トマトケチャップは新しい料理で需要拡大
 マヨネーズは生野菜食普及で成長
 コーラ飲料
 健康ドリンクから始まり、味覚と組織作りのうまさで拡大
 薬剤師が発明。ガラスびんで市場拡大
 本部と製造の分業が拡大・浸透を実現
 缶コーヒー
 自動販売機で成長した日本独特の商品。20~30代男性に“甘さ”が支持され続ける
 自販機用商品として市場を広げる
 コンビニ対応で多様化。新規参入も増加
 スポーツ飲料
 スポーツ中のエネルギー補給、ミネラル補給から、日常の飲料へ
 勝つための飲料を医師が研究開発
 点滴液から発想。日常へ広げる
 無糖飲料・ボトルドウォーター
 缶入りウーロン茶が開拓し、各種の茶飲料、ボトルドウォーターなど
 多様な商品が市民権を得る
 茶飲料の先駆けウーロン茶の登場
 茶が無糖飲料市場作りボトルドウォーターへ
 発泡酒・新ジャンル
 ビールへの高い税率を避けて低価格を実現。相次ぐ増税に対抗して「新ジャンル」も登場
 ビールの重税と景気後退に対抗
 相次ぐ発泡酒増税に「新ジャンル」で対抗
 加工食品メーカーの傾向
 家庭向け商品が市場を牽引している
 家庭回帰で重要度を増す
 ブランドの活性化と機能を訴える菓子
 日配品、弁当・そうざいメーカーの傾向
 日配品は安定供給からさらに一歩進んだ商品作りで需要を喚起している
 新しい価値創造で停滞を打破した日配品
 技術と開発力でコンビニを支えるベンダー
 飲料メーカーの傾向
 清涼飲料、酒類ともに市場は大きいが、商品の寿命の短さと市場の縮小が問題
 ロングランが少ない清涼飲料水
 酒類分野の課題はアルコール離れ対策

 コラム
 単純で頼りない味覚

第4章 食品産業を支える技術

 びん詰
 びん詰は今日の食品産業の先駆けとなった技術だ
 食品の製造と流通に革命をもたらした技術
 中身が見えることを生かした商品へ
 缶詰
 食品の国際的な流通を可能にした缶詰には、新しい価値創造が求められている
 食品工業と農水産業を成長させた原動力
 国産缶詰は高付加価値商品へ
 レトルト食品
 缶詰の容器を軟包装としたレトルト食品は日本で発達した
 軽量で扱いやすく温められる形態
 日本で商品化され市場と技術が発達
 冷凍食品 1 素材型食品
 長期間鮮度を保つ冷凍食品は食品の選択肢を広げた
 時間と距離を克服し、食の多様化を推進
 素材型は野菜が主流。米国と中国が大供給国
 冷凍食品 2 調理冷凍食品
 日本では外食産業が先行。社会の変化で家庭用が伸びる
 調理冷凍食品は外食産業の必需品
 女性の社会進出で家庭での需要も拡大
 蒸着フィルム
 光とガスを通さず、しかも軽いフィルムが食品流通を変えた
 フィルムの表面に金属などの薄膜を形成
 スナックで拡大し、缶詰に代わる包装へ
 ガス充填包装・脱酸素剤
 包装内の酸素を取り除いて、食品の保存性を高める
 包装内を窒素で満たし、酸素濃度を下げる
 透過してくる酸素も吸着し続ける脱酸素剤
 PETボトル
 軽く、加工しやすく、丈夫なPETボトルが飲料の流通を変えた
 しょう油、焼酎から利用が始まる
 自主規制廃止から小型ボトルが普及
 異性化糖
 清涼飲料水と製パンなどで、砂糖に代わる材料として使われている
 でん粉から作る糖。砂糖の高騰で需要拡大
 安価で扱いやすい。加熱による変化も活用
 トレハロース
 食品を乾燥・凍結から守り、高品質を長期間保つ新素材
 量産技術の確立で食品での活用始まる
 小売店向けの商品の幅を広げる
 食品添加物 1 利用
 食品の品質向上・維持に有用な物質を低コスト・高純度に製造・供給
 食品の価値を高める物質の開発と利用
 よく利用される食品添加物の例
 食品添加物 2 制度と分類
 国が許可したものだけが使用でき、すべてに表示義務がある
 許可するものを定めるポジティブリスト方式
 添加物は4種類に分類。すべてに表示義務
 機械化
 食品製造で使う機械は種類が多彩で、中小企業が持つ技術も多い
 人件費を減らし、不可能を可能にする
 マイコンで大きく進歩。さらにロボット化へ
 衛生・安全のための技術
 従来からの基本的な管理技術と新しい機器や資材で安全性をアップする
 基本は「付けない」「増やさない」「殺す」
 光触媒とオゾン水で安全性を引き上げる
 HACCP・GMP
 欠陥品の発生をなくす、新しい衛生管理手法の導入が進んでいる
 生産から消費までのすべての危険を監視
 「欠陥品を除く」から「欠陥品を作らない」へ

 コラム
 誇らしきインスタントコーヒー

第5章 食品産業の戦略

 ロジスティクスで考える
 商品を作るだけでなく、調達から販売までの全体を考える戦略が不可欠だ
 食品産業の成否はモノの届け方で決まる
 モノを適切に用意し適切に行き渡らせる
 製造や輸送ではなく、提供から逆算する
 求められる商品を、的確な時刻と場所に、的確な量と状態で届ける
 軍隊が勝つための理論をビジネスに生かす
 管理のノウハウとリーダーシップが必要
 関係する各社各部署の調和
 ロジスティクスでは、仕事の内容も考え方も違う部署間で調和を取る必要がある
 異業種間で調和を取る
 社内の各部署でも調和を取る
 ロジスティクスのリーダーシップ
 全体を統合するにはリーダーが必要だが、どの企業のどの人の役割とは決まっていない
 統合の権力と思想の主導権争いは不可避
 臨機応変にリーダーを決める
 販売時間の短縮
 製造してから販売までの時間を短縮すれば、風味を保ち、コストも削減できる
 売り切るしくみで風味を保つ
 食品添加物や包材などコストの削減も
 物流の拠点と輸送手段
 モノを扱うには、作る場所、置く場所、輸送手段を、最適な選択でそろえる必要がある
 何に近いかとコストで拠点の立地が決まる
 輸送手段の選択も立地に影響を与える
 流通での食品の分類
 スーパーなどの小売業は食品を生鮮とグローサリーに分けて管理している
 生鮮とグローサリーに分けて考える
 グローサリーは3つに分類できる
 温度・状態の管理
 販売と物流にとって最適な状態の製品を用意する必要がある
 販売と輸送に合わせて荷姿を決める
 温度管理に失敗すると商品価値はゼロになる
 情報の共有
 JANコードが商品のコンピュータ管理の基礎となった
 コンピュータ化でSKUの管理が容易に
 商品識別コードがコンピュータ化を推進
 広告の利用
 商品のイメージを製・販・消で共有し、ロジスティクスの完成度を高める
 食品は最も広告費を使っている業界
 商品のイメージを共有させる役割

 コラム
 スパゲティをすすると

第6章 販売チャネルごとの特徴

 卸売市場
 円滑で公正な取引のために整備された卸売市場だが、役割は変化している
 中央卸売市場と地方卸売市場
 禁止行為が恒常化。法改正に至る
 飲食料品卸売業
 製・販を結びつけ、双方のビジネスを支援。「中抜き」で再編が進んでいる
 卸売業の最大勢力だが縮小・再編が進む
 超大手3社と中小がそれぞれに機能する
 総合商社
 貿易だけでなく、商品や販売の企画にも積極的に関わる
 新しい商社の姿に変貌しつつある
 グループ力を生かして大規模な流通網を構築
 新ビジネスの育成に事業の重点をシフト
 スーパーマーケットの販売法
 セルフサービスに合ったパッケージ作りが重要
 食品そのものは確認しにくい売り方
 パッケージで魅力と性能を伝える
 スーパーマーケットの戦略
 スーパーは販売力はあるが生み出す付加価値は少ない“薄利多売”。
 これがメーカーとの対立につながりやすい
 価格と販売量などで製造業と対立しやすい
 製造で競合する可能性も内包する
 コンビニエンスストアの品ぞろえ
 確実にニーズを満たす利便性が特徴。POSを活用した品ぞろえがそれを支える
 変幻自在の品ぞろえが生命線の業態
 売れる・売れないに迅速に対応する必要
 コンビニエンスストアとの協働
 コンビニは小売業でも注文内容が細かく厳しい業態。
 メーカーには取り組み姿勢が問われる
 NBメーカーと地場企業を巻き込む
 ライバル社製品と同じ便で配送
 外食産業
 外食産業は食品メーカーの低価格で安定した商品と、新しい流行の芽の両方を求めている
 市場は縮小中だが不可欠のパートナー
 新商品を外食で育てて小売商品につなげる
 デパート
 チェーンストアに押されるデパートだが、ブランド力の強さはむしろ高まっている
 ブランド力を背景にデパ地下が注目される
 デパートの催事は中小にもチャンス
 自動販売機
 自動販売機による飲料販売は2兆5000億円の巨大市場。
 温・冷対応機など日本独自の売り方もある
 普及台数と販売金額は世界トップクラス
 コカ・コーラがリード。ホット対応機は日本発
 通信販売
 インターネットの普及で参入しやすくなったが、効果の上がる商品分野は限られている
 独自チャネル開拓の手段として注目される
 通販に向くのは軽く、高価な商品
 輸出・海外市場の開拓
 日本の食品は海外にも市場があり、食文化、健康、安全性で人気を集めている
 食材の輸出から食文化の輸出へ
 支持されている健康と安全性

 コラム
 反体制料理が体制になったふしぎ

第7章 今日の市場と課題

 安さではなく総合的な価値が重要
 日本では「安く、たくさん食べたい」ニーズは少なく、多様な価値が求められている
 1970年に終わった満腹と甘みの時代
 安さを求める層は日本には少ない
 世帯人員の減少
 少人数の家族や単身世帯でも使いやすい商品設計にする
 増加する二人世帯・単身者世帯
 少ポーションニーズに応える
 多様な身体的特徴への対応
 高齢者や身体に障害のある人も活発に活動する社会になっている
 多様な身体機能の特徴に対応する必要
 持ちやすい容器、選びやすい表示
 多忙な消費者
 仕事、育児、介護など、消費者の役割は増えている
 就業時間は増加、家事も増えている
 調理がしやすく栄養、印象もよい食品
 内食のハレ化
 平日は仕事に追われ、外食。休日は“おうち”でゆったりしたい
 住宅の居住性が向上、楽しみも多い自宅
 外食は普段の食事、内食がハレに逆転
 冷蔵庫、調理機器に合わせる
 どのように保存され、調理されるかによって食品の設計は変わる
 冷凍冷蔵庫の普及で冷凍食品が多い米国
 新しい加熱調理機器に合った商品開発が必要
 変化する買い物のスタイル
 住宅地の高齢化で、コンビニや宅配に注目が集まっている
 自動車ででかけるか徒歩で買い物に行くか
 大型店の撤退でコンビニが重要に
 食情報の多様化
 海外旅行、メディア、インターネットが食を変化させた
 海外旅行の大衆化で多彩な料理に関心
 ハイスピードの開発、短命に耐える商品作り
 健康志向で選ぶ消費者
 食品が健康によいかどうかで選ばれることが増えている
 テレビの健康番組が食品の売れ行きを左右
 即物的になる食事に企業はどう対応するか
 「食育」ブームの功罪
 食育基本法以降、近代的食品産業を否定する論調が加速
 「食育」については誰でも何でも言える
 飾らぬ情報発信で健全な判断に資する
 安全性とトレサの確保・確立
 CSR、コンプライアンス重視で安全性とトレサに注目が集まる
 IR活動から安全の重要度が高まる
 現実に即した対応を忘れないことが重要
 近代化への批判の変化
 思想・信条に基づく批判から、“疑似科学”による攻撃にシフト
 科学技術の進歩が食品産業を支えた
 批判に対する科学的な反論が伝わりにくい
 環境対応が購買を左右
 環境問題は社会的な問題からマーケティング上の課題にもなっている
 環境から生態系維持へ環境問題の視点が変化
 商品が“環境”で選ばれる時代に
 増大する原料調達の不安
 近年、原材料の品薄、高騰が問題になりやすくなっている
 新興国の発展、気象……要因はさまざま
 絶対的な逼迫ではなく流通の不均衡が問題
 農業への接近
 質と量の確保を求めて輸入に注力してきた食品産業だが、
 国内農業に接近する企業が増加
 輸入重視から国産への回帰へ
 理想的な協働の形は各社が模索の段階
 地域性の価値の高まり
 均質な商品が全国的に流通するようになったことで、“御当地もの”の価値が高まった
 伝統と地域の価値は近代産業が生み出した
 地域団体商標で地域ブランドに注目

 コラム
 米国はファストフードだけではない

第8章 食品産業の仕事

 情報力と独創性が求められる
 市場を理解し、しかもオリジナリティを発揮することが重要
 胃袋で食べる時代から頭脳で食べる時代へ
 消費者の情報と独創的な発想が必要
 知識欲と責任感は必須
 最も大切なことは、プロフェッショナルとしての矜持
 味覚の鋭さは必須の資質ではない
 生命と健康を守る自覚と責任感が大切
 製造系部門の仕事
 製造系の各部門は価値創造の基礎となる心臓部だ
 基礎研究は主に大手とベンチャー
 安定と変動の矛盾を調整する工場の仕事
 営業系部門の仕事
 消費者向けの商品でもメーカーの営業の相手は企業となる
 会社によって異なるマーケティングと営業の分け方
 営業の仕事は相手の話を聞くこと
 ブランド管理
 ブランドを守る活動は、暗黙知から標準化への模索がされている
 食品の販売でもブランド管理が重要
 人による管理からしくみによる管理へ
 変化し続ける組織体制
 事業の多様化、規模の拡大に従って、企業の組織は変わり続けている
 事業分野ごとに独自性を高める方向
 事業分野ごとに別会社化する方向
 産学連携
 大学・大学院が持つ新技術を活用しようとする動きは食品産業でも活発化
 先端技術に期待。大学個性化で進展
 試料利用から出資まで連携の形はさまざま

 コラム
 食のタブー

第9章 法令と規格

 食品安全基本法
 食品の安全を確保するための基本的な法律
 行政、企業、消費者の役割を明示する
 食品安全委員会が独立してリスク評価
 食品衛生法
 食品の安全性確保のために、飲食による危害の発生を防止するための法律
 衛生から安全へ60年ぶりの大改正
 食品関連の施策に大きな変更
 アレルギー表示
 アレルギー表示により食物アレルギーによる健康被害を防止する
 重篤な症状もある食物アレルギー
 特定原材料は微量でも表示義務
 消費者基本法
 国民の消費生活の安定と向上を確保することを目的とする法律
 消費者の権利と事業者の責務を明確化
 消費者の保護から自立のためのしくみへ
 不当景品類及び不当表示防止法
 消費者が適正に商品やサービスを選択できる環境を守るための法律
 判断を誤らせる景品と表示を禁止
 業界別の自主ルール 公正競争規約
 トクホ
 特定の表示を許可するトクホの制度が、市場では国の推奨と誤解されている
 表示の許可で混乱を収める
 国の推奨と誤解するケースが増えている
 JAS法による品質表示基準
 消費者向けの食品すべてに品質表示義務がある
 品質向上目指した法律。全食品に品質表示義務
 一般の基準と分野ごとの基準がある
 JAS規格制度
 一定の品質や特色を持つ農林物資の格付を行う制度
 規格を制定することで公正な取引に資する
 4種類のJAS。認定機関は民間
 有機JAS規格
 「有機」「オーガニック」の氾濫をJAS規格で収める
 有機JAS以外の「有機」表示は禁止
 コーデックス委員会のガイドラインに準拠
 残留農薬のポジティブリスト化
 農薬等は「残留してもよい基準値」でコントロールする
 ネガティブリストでは規制しきれない
 品目ごとの残留基準と一律基準
 GAP
 農産物の適切な生産方法を定め、工程を記録する手法が規格化され、
 認証が行われている
 流通の段階では安全を管理しきれない
 欧州の小売業が規格化。事実上の国際基準に
 遺伝子組み換え食品関連法規
 安全確保と表示を複数の法律で管理。環境対策は国際的に協力で実現
 日本で根強い環境、安全への不安
 国は開発、利用推進、法整備も進む
 HACCP手法支援法
 食品を安全に製造するための管理手法の導入を促すための支援を定める
 HACCP手法支援法導入を低利融資などで支援
 対象外の分野は独自にGMP導入
 ISO22000
 HACCPを取り入れたISOの食品安全マネジメントシステム
 食品に特化した品質マネジメント
 国際的な流通で普及に期待
 容器包装リサイクル法
 容器包装を製造、利用する事業者にリサイクル費用を負担させる
 事業者、消費者、市町村が責任を分担
 指定法人を中心にリサイクルを行う
 食品リサイクル法
 食品廃棄物の排出抑制、再資源化を進め、循環型社会の構築を目指す
 加工残渣などの削減と再資源化を義務付ける
 100t以上の企業に定期報告義務
 労働関連法令
 働き方の変化に伴い、国と企業に新しい対応が迫られている
 労働三法だけでは対応しきれない時代に
 国は法改正、新法制定。企業は倫理問われる

さくいん

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