食べ物記者 齋藤訓之

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小金井市のごみ処理施設放置問題 I

[caption id="attachment_1167" align="alignright" width="144"]停止が決まっている先代「二枚橋焼却場」 停止が決まっている先代「二枚橋焼却場」[/caption]

 公僕なるもの、放っておくと凡人には発想できないことを考え出すもの――そう考えさせる。

 中央線高架化工事に伴う踏切工事で、開かずの踏切となった東京都小金井市の緑町踏切。

 その南側には、広大な事実上の更地がある。その東には、発売当時「中央線沿線最大規模の開発」と宣伝されたマンションがあり、南には都民ハイムという高層住宅。さらにその東には、何棟もの巨大マンション。線路を挟んで北側には、首都圏最大級を誇る巨大アスレチッククラブ「メガロス小金井」がある。

 これらに囲まれた、現在公園として利用に供されている土地に、ごみ焼却場を作るのだという。法的問題、行政的技術上の問題、経済的な問題、それらを突破しさえすれば、何でもできるし許されるという発想が、私にはなかなか分からない。

 プライベートでごみ処理施設問題を知った東京都のさる職員も、候補地の一つを聞いて「あり得ない」とあきれたという。都職員としてではなく、人として。官と民とにかかわらず、“人として”ということをなくすと、人はなんでも考えてしまう。いや、何も考えないでしまう。

「数十年来、近隣各市の職員から『多摩きっての○○()の集まり』と陰口をたたかれ続けている市当局」(市内の商店主)の面目躍如というべきか。場所は市役所建設予定地として莫大な市予算を投じてていた土地。“ごみ集積所”を“ごみ処理場”に転じるという洒落なのかもしれないが、感心するしかない。

註:「○○」にあてはまる言葉は、「ごみ」ではない。

当該地の俯瞰図等:蛇の目跡地周辺の環境を良くする会

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