食べ物記者 齋藤訓之

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「ダーリン」に身構える

[caption id="attachment_1177" align="alignright" width="144"]ダーリンは日本人――わが子が描いたつれあい(左)と私(右。ちっちゃ) ダーリンは日本人――わが子が描いたつれあい(左)と私(右。ちっちゃ)[/caption]

 先日、都内のホテルで、所属しているクラブのアニバーサリーパーティがあって出席した。スピーチを聞きながら何気なく入口を見てドキッとした。顔全体を覆う髭、布で髪を覆った頭、鋭い眼光の外国人が、ドアのガラスから中をうかがっている。ムンバイのテロなどが報じられていたこともあり、つい身構えてしまった。

 ところが、隣にいる人たちは「ラズロだ、ラズロだ」と言っている。なんだ、関係者かと力を抜いた。その人物も、中に知った顔を認めて安心して入ってきた。

 このクラブには外国の人も多い。いや、そもそも外国人が中心になって作ったクラブだ。聞けば、その人物も創立メンバーの一人と言う。で、さらによくよく聞いてみて二度びっくり。みんなが、「トニーだよ」と言っている。「ダーリンは外国人」のトニー・ラズロ氏だったのだ。

 私がこのクラブでいろいろな人と知り合って、いろいろなことを知ることができた、その恩人の一人が、実はつれあいと子供が喜んで読んでいるマンガの登場人物だったということで、とても驚いた。

 それなのに、一瞬とは言え「テロリストか?」と思ってしまってごめんなさい。先入観の恐ろしさ(この場合は髭に対する先入観)。世の中に不安の種が増えるにつけ、試されるのは自分なのだなとしみじみ思った。

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