授業と評価に関する注意事項

想う伝える

各演習履修生各位

なかなか全員そろわないのでメールで伝えることにします。

現在の高等教育行政の趣旨(大学設置基準)によれば、半期15回で2単位を認定する授業については、15回=22.5時間の授業と、その3倍=67.5時間(1回の授業について4.5時間)の予習・復習を合わせて計90時間の学修を単位認定に必要な事柄と指定しています(通期30回であればそれぞれ倍の時間)。

「必要」という点が肝で、つまり、15回の出席と、そのための予復習は単位認定の前提条件(あって当然、ないとダメ)ということです。

ただし、67.5時間の予習・復習時間は大学側で直接正確に把握することは不可能なので、そこを測るために各種のレポート課題や定期試験を用います(それと、正直な話、これを本当に全部やったら、1日2時限を超える授業の時間割作ったら生活パンクするじゃんという現実問題はある)。つまり、予習・復習時間については、遊びやバイトでよほど忙しくない限り、やりましたよという形を作ることは(わざわざ記すのもビミョーなことながら)できなくはなさそうだということです。

ところが、出欠は客観的事実として明確に記録されることに注意してください。そして、上記の趣旨(あって当然、ないとダメ)から言って、出席回数が多いこと自体を高評価の材料にすることはできません(成績評価での禁止事項)。半面、欠席が多いことは減点材料となります。私や他の先生が出席をするように、欠席をしないようにと言っているのはこの事情があるからです。

そして、これらのことから言って、欠席をレポートなどの課題提出によって帳消しにすることはできません。ただし、欠席事由自体が、授業で期待する学修内容と同等かそれ以上のものと期待できると考えられる場合については、特例として学外での実習をしたものとみなし、レポート提出等によってその学修内容を振り返り実績の確認もするということがあります。これは大学内の慣例と私の責任においての運用ですが、基本的にグレーゾーン(黒寄りの灰色)であり、濫用がないように注意しているところです。休んでも休んだ回数分のレポートを出せばOKとはなりません。

また、これらルールに関することとは別に、学生がいたりいなかったりすることはゼミ運営が難しくなり(個別指導にするか、複数によるアクティブラーニングにするかなど予定が立てられない、予定どおりに実施できない、誰が何をやっているのか質疑によって把握できない等)、ありていに言って迷惑なことです。さらに、出席しても私語に明け暮れ講師や他の学生の発言に注意を向けない、発表者の目の前や真横で寝る、ゼミ運営を妨げる不規則発言等(意味不明なかけ声など)は、社会の中であること自体がおかしいことだと理解してください。

学期末・年度末が近づくにつれて、よい成績をつけてほしいといった相談をしてくる学生が現れてきますが、まとめとして、諸君に以下を期待している旨、改めて記しておきます。

  • 毎回の授業にコンスタントに出席すること(欠席しないこと)。
  • 予習・復習を心がけること。
  • 他人の邪魔をしないこと。社会人としてふるまえること。
上記を満たした上で、課題提出、授業での発表、質問、応答、討議参加などの実績をなるべく増やすように努力を続けること。

※高校までの勉強のように教科書の内容を覚えるとか、専門学校のように何かの技能を身につけるとかの授業ではないので、予習・復習って何? とわからないときは、簡単なこととして、たとえばこういうことを考えて→「サイトーが知らない話を調べてって、それを聞かせてびっくりさせちゃおう。まいったと言わせちゃおう」。

もう一つアドバイス。ブランド・マネジメントの基本として、顧問先のすべてのビジネスパーソンに私から伝えている事柄は以下の2点です。

  1. いいことをする。
  2. それをやったのは私です(我が社です)というアピールを忘れない。
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