想う伝える

あげられる? 無条件の陽性のストローク

犬が何度か粗相をする。トイレではないところで用を足してしまう。現場を見つけて叱る。やれやれと言っていたら、飼いなれている人からいいことを教えてもらった。「犬は、あまりかまってやらないと、わざと間違った場所で用を足すものだ」と。
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成功体験の落とし穴。その名は万能感

3月の末から、犬を飼い始めた。子供の頃も、犬を飼っていたことがあるけれど、あの頃はよい飼い主ではなかった。友達と遊んでばかりで、ろくにかまってやらなかった。心を入れ替えて、よい飼い主たるべくちょっと勉強などしてみた。
壊れた世界

「くれ」「くれ」「くれ」と、彼らは叫び続ける

家の周りは、東京のはずれとは言えけっこう自動車の交通量が多い。ベビーカーを押して歩くときは、恐る恐る、道の端に寄ってそろそろと進んだものだ。私の近所が、とんでもない人たちの巣窟になっていると気付いたのは、その頃だ。
エデンの東

鎌倉の大仏はひたすら坐る

鎌倉の高徳院に大仏参りに行ったときのこと。境内の大きな石の上に、若い白人男がだらしなくかつ偉そうに仰向けに寝ていた。
エデンの東

「ユダの福音書」に迫る自由と迫らない自由

「ナショナル ジオグラフィック日本版」2006年5月号、本日発売。「ユダの福音書」文書がたどってきた数奇な運命が書かれている。なかなかにスリリングな経緯で、近刊「ユダの福音書を追え」が、物語として面白そうな期待をかきたてられる。合わせて、保...
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自分は“何屋”であるかということ

編集者になりたての頃、結膜炎になって眼科に行った。充血して、かゆいどころか痛くて、これはただごとではないと感じた。それで、学生のころ一度診てもらって、いい先生だと思っていた眼科に行った。住んでいた阿佐ヶ谷からわざわざ電車に乗って西荻窪まで。...
壊れた世界

「そして誰もいなくなった」あの時……

バブルの頃、外食チェーンに採用や賃金の取材に行くと、決まって出てきた話は「人手不足」「採用難」だった。当時、外食産業は“3K”(キツイ、キタナイ、キケン)の一つに数えられ、他業界に比べて新卒の応募が少なく、パート・アルバイトも集まりにくかっ...
エデンの東

「ユダの福音書」待ってました!

子供の頃は、将来両親と同じく洗礼を受けることを全く疑わずに毎週教会に通っていた。けれども、長ずるに従って、特定の宗教を自分の宗教とすることがどうにも面白くなく思えてきて、だから未だに何教の信者でもない。最近は海外旅行の時、入国申請書のrel...